70歳からのひとり暮らし(著:遠藤順子)

「70歳からのひとり暮らし 楽しくやんちゃに忙しく」(著:遠藤順子)を読みました。

別に70歳間近を控えたから読んだとかではなく、単に一人暮らし関連の本をオンラインショップで検索して出てきた本を片っ端から拾っていった結果、読むことになったわけです。

著者名だけ聞いてもわからない人もいるかと思いますが、作家の遠藤周作の妻と言えば、わかる人はわかるのではないでしょうか。

私には遠藤周作そのものがわかりませんでしたが。芥川龍之介賞を受賞した人物とのことです。

さて、本著の内容ですが、おおむね個人的な考えを述べるに留まっているため、いざ70歳に迫ろうかという人が読んで参考にしようとしても、あまり参考になるものではないと思います。

あくまで、遠藤周作の妻であった遠藤順子氏自身が考えていることをつらつらと述べているだけであるため、指標とするには弱い感じがあります。

また、一人暮らしそのものに関しての話よりかは、自らの人生について語っている部分もあり、遠藤周作とのやり取りなどについても多くページが割かれているため、どうしても遠藤周作の妻だからこその内容にしか思えず。ひとつの作品としてみると、見劣りがします。

生前の遠藤周作がどんな人だったのかを知りたい人や、その妻がどういった考えの持ち主かを知るくらいの気持ちで読むとよいでしょう。決して年配になった時の一人暮らしの方法を知ろうとする本ではありません。