超整理法1 押出しファイリング(著:野口悠紀雄)
「超整理法1 押出しファイリング」(著:野口悠紀雄)を読みました。
大本になっているものはかなり古く、1993年に発売された本となっています。それが文庫化されたのが2003年。
なぜ、これほど古い本を読むことになったかというと、以前紹介した『捨てる!技術(著:辰巳渚)』に関係します。
amazon.co.jpで同著の読者レビューが載っていたのですが、そこに、「捨てる!技術」より「超整理法」の方が良い、といったニュアンスのレビューを読んだからです。
で、さっそく読んでみました。
この「超整理法1 押出しファイリング」では、主に書類の整理方法について書いてありました。極端な話、書類絡みの話でしかなく、そもそも「捨てる!技術」と比べること自体、おかしな話であります。
押出しファイリングをざっくり説明すると、書類を来た順に端から棚に並べていくというものです。並べる時は要らない封筒を用いて、その封筒の中に書類を入れ、封筒の外の端に、入っている書類の概要や重要度やカテゴリを色分けした色をつけ、その日付も記入する、といったところです。
そして、並べた後、もし必要になって使用する時は当然取り出すわけですが、一度取り出した書類は再び端に並べ返します。そうすると、逆の端に使用していない封筒が集まるわけですが、そうしたものは必要がない可能性が高い書類ということになります。そこから要らないものを選別して捨てていく形で整理します。最後の捨てるところでは機械的に捨てるのではなく、取捨選択をする必要があります。ただ、それまではそれほど捨てるか持つかの選択をする必要がないため、考える必要なく書類を整理できるという利点があります。
ただ、読んで理解した人も多いと思いますが、これは書類を中心にした整理方法であり、他にどれほど適用できるかというと疑問符が付きます。
個人的に書類はほとんど用いないため、実用する機会はありません。
また、本の中にはパソコン上での処理に関しても載っていましたが、元となっているのが1993年の話のため、今とは大きく状況が異なっている点からも、あまり意味のない内容となっています。
以上のように、書類を大量に取り扱う仕事をしている人であれば、一読の価値はありますが、そうでない場合は特に読まなくてもよいでしょう。
なお、文の量が比較的詰まっていますので、読み進めるのに今まで紹介してきた本と比べ、辛かったという印象もありました。ページ数は200ページ程度ではありますが…。