俺たちのガンダム・ビジネス(著:松本悟、仲吉昭治)
「俺たちのガンダム・ビジネス」(著:松本悟、仲吉昭治)を読みました。
ガンダムのプラモデルのお話です。俗にいう「ガンプラ」です。ガンプラを製作するに至った経緯や、当時のガンプラの状況などが語られています。
著者に名を連ねる松本悟、仲吉昭治の両名は、当時ガンプラの製作に深く関わっていた人物で、まさに当人からの話として貴重な本となっています。
当時のバンダイ模型で働いていた両名が、ガンプラの版権を得る経緯や、ガンプラの製造での製作工程での四苦八苦、成長していくガンプラ市場での次の手など、さまざまな方面について語っています。
本文中には当時のガンプラの写真なども多数掲載されており、過去にガンプラに触れた人であれば、懐かしく思うのかもしれません。
単に過去の状況を語るだけでなく、少しだけではありますが、どうやって成功に導いたのかといったような指針的な文章も各章の最後に記載されていますので、ビジネス書的な意味合いでも読めるかもしれません。もっとも、その文の量は限られていますが。
両名が記載していることもあり、どの文章がどちらが書いているか、といったことが分かりにくく、序盤、このことに気がつくまでは違和感がありましたが、2名が別々に書いたものを順番に載せていることに気がつけば、そのあたりも気にならなくなるかと思います。
松本悟はバンダイチャンネルの代表取締役、そしてサンライズの取締役ということからも、この本の正当性が窺い知れます。
文字も大きめで行間もしっかり取ってあるので、普段本を読まない人でも読み進められると思います。
ガンダムに興味がある人、過去にどういった状況でガンプラが生まれ、育っていったのかを知りたい人はどうぞ。