新規事業がうまくいかない理由(著:坂本桂一)

「新規事業がうまくいかない理由 プロが教える成功法則」(著:坂本桂一)を読みました。

ここでいう新規事業は、起業ではなく、企業内における新たな事業への参入という意味で用いられています。このため、起業を目指す人が読んでも、若干適合しない部分があるかと思われます。

起業と企業による事業の立ち上げとの違いを語っており、また、その問題への解決策であったり、どのような考えで新規事業を立ち上げていくのかといったことなどを中心に記載されています。

また、どういう状態になれば成功と言えるのかなども書かれており、目標が定まらず、延命措置を繰り返しているような状況にも一考させられるのではないでしょうか。

そもそも、新規事業の成功確率は低く、とくにサラリーマンが行う企業による新規事業の立ち上げは、ハングリー精神が乏しいこともあり、どうしても通常の起業と比べても劣る部分が出てきます。そうした中で、どのようにふるまっていくべきなのか、参考になる部分が出てきます。

正直、記載されている内容は物珍しいものがあるわけではありません。ある種当たり前のことのみが書かれています。ですが、当事者になるとその当たり前のことが見えずに、延々と無駄な時間を費やしてしまうようなこともあるかと思います。

新規事業を立ち上げさせる立場の人、つまりは経営者等はもちろん、当事者も一読しておくとよいかと思われます。

ページ数は160ページ程度と短めで、文字の大きさや行間もそれなりにありますので、比較的読み進めやすい本です。

起業を目指す人が読むと当てはまらない部分も多々ありますが、別目線で自らを見るためにも、読んでみても良いかもしれません。