僕の小規模な失敗(著:福満しげゆき)
「僕の小規模な失敗」(著:福満しげゆき)を読みました。
既に紹介済みの『僕の小規模な生活(著:福満しげゆき)』の前段階の内容となっています。
「僕の小規模な生活」では漫画家として活躍する過程が描かれていますが、この本では、高校時代から漫画家として活躍する前までが描かれています。現在の妻との出会いなども含まれます。
工業高校に入学して留年し退学、定時制高校に入学。その後大学に行くが、大学も退学。
人に対して劣等感を持ち、気弱で、気になった女性に対してはストーカーと思われるかのような行動をとったりと。
そういった内容の漫画です。
というと、身も蓋もないので、もうちょっと取り上げてみます。
先に述べたような、いかにもダメ人間っぽい感じのする著者ですが、実が意外と行動派だったりします。定時制高校では柔道部を立ち上げ、失恋のショックから立ち直るためにボクシングジムに通ったり。
ホームレスと会話したり、漫画の投稿を頻繁に行ったり、仕事はそれなりにしていたり、と。
単にダメ、というだけでなく、行動をしっかり起こしたという点では、やはり立派な、というと大げさではありますが、現在の成功につながっているのではないでしょうか。
あまり成功をしてしまうと、面白実に欠けますが、ぜひそれなりの成功を収めてもらいたい作家ではあります。
普段ネガティブな発想が多い人や、ひきこもりの人などを中心に読んでみると共感が得られるでしょう。