配達あかずきん 成風堂書店事件メモ 1巻(原作:大崎梢、漫画:久世番子)

「配達あかずきん 成風堂書店事件メモ 1巻」(原作:大崎梢、漫画:久世番子)を読みました。

過去に紹介した「暴れん坊本屋さん」の漫画家の新作が出るということで検索していたら、この本を見つけ、そして購入することに。

こちらは原作有りの漫画化で、絵柄も「暴れん坊本屋さん」のようなデフォルメは登場せずに、普通の等身でキャラクターが描かれています。

舞台は本屋ということで、本屋で働き、それを題材にした漫画で名を挙げた久世番子さんならではの漫画化と言えるのではないでしょうか。

内容はややミステリー風の要素を含んだものとなっており、本や本屋に関連したことに関しての謎解き要素があります。ですが、そうした部分を抜いても十分読むに値する内容かと思います。特に、本が好きな人であれば、十二分に楽しめるでしょう。


思わず涙が出るような話もあり。本を通じた温かみのようなものを感じ取れます。

いずれの話も良い話なのですが、漫画の盗作絡みを題材にした話は秀逸で、ボソリとつぶやいた一言の意味の深さを知るにつけ、物語の濃さを実感する次第です。

ぜひ、最近発売された「私の血はインクでできているのよ」(著:久世番子)と共にお読みいただけたらと。