大恐慌入門(著:朝倉慶)
「大恐慌入門 何が起こっているか? これからどうなるか? どう対応すべきか?」(著:朝倉慶)を読みました。
現状の確認と、今後起こりうる事態、そして、将来的にどのように過ごしていけばいいのかなどを中心に掲載されています。
あまり危機意識のない人も多いかと思いますが、1929年のアメリカの大恐慌に匹敵するか、それ以上の事態が現在起き、そして続くと考えられます。
なぜ、そのような状況になったのかを説明するとともに、あまりにも認識の薄い人に対して警鐘を鳴らしています。
また、ではそういった中で、将来的にどのように過ごせばいいのかを簡単ではありますが最後の方に述べられています。
現状に関する本はたくさん出ていますので、やはり興味を示す部分は、どう過ごすか、という部分でしょう。
明確な指標となるようなものがあるわけではないので、やや残念な内容になっています。
ただ、明確な指標は、新たに始まる新世界に対して持てるはずもなく、内容が乏しいのも当然と言えなくもありません。
過去に紹介した『大暴落1929(著:ジョン・k・ガルブレイス、訳:村井章子)』は過去から未来を予測するものとして、今回紹介した本は、現在から未来を予測する本として活用すると良いでしょう。
やや難解な言葉が並ぶものの、今現在、大恐慌に関する知識が無い人、さらに知識をつけたい人などは一読することをお奨めします。危機感だけは共有し、将来に備えたいものです。