断る力(著:勝間和代)
「断る力」(著:勝間和代)を読みました。
過去に何度も紹介している勝間和代氏の本です。
断るを一つのテーマとして、さまざまな件に関して、その利を解いています。また、逆に、断ることによるマイナス点に関しても合わせて触れ、最終的には断った方が良いよね、という形に持っていっています。
断る、というと、とかくネガティブに捉えがちになります。たとえば、仕事で上司に頼まれた仕事を、いや、それはやりません、などと言おうものなら、どういうことになるのか、というのは言わずともしれたことでしょう。
ただ、そうした安易な断りではなく、なぜ断る必要があるのか、断るのであれば、どういった代替案があったり、断る正当性があるのか、などを考えていくことの方に重点が置かれているように感じます。
また、年齢についても触れており、できれば早い段階で断ることができるようにと、本人自身ももっと早くに知っていればと述べていますが、その反面、若いうちからそうそうすべきでないような記述もあります。それは、この本自体が30代辺りを購読対象としてとらえていることからも窺えます。
20代や30代前半辺りは、断るよりかは、まずは自らを確立することの重要性も説いています。
断ることができるのは、自らが代えがたいものになって初めてできるように感じます。若い世代の時は、できればさまざまな仕事を行い、上司の言うことを聞きつつ仕事をこなしていく必要があるでしょう。そうした中で、断れるかどうかの判断基準を作り上げていくことが大事ではないでしょうか。
人に頼る、すり寄ることが多い日本人なだけに、反発意見もあるでしょうが、一つの選択肢として断るということをもう少し考えても良いかもしれません。
断ることができない人を中心に読んでみてはどうでしょうか。新書サイズでページ数は300ページとやや多めです。