不況に克つ12の知恵(著:松下幸之助)

「不況に克つ12の知恵」(著:松下幸之助)を読みました。

ご存じの方も多いでしょうが、旧松下電器、現在のパナソニックの創業者です。存命中は当然社長であったわけです。ナショナルというブランド名の電化製品も有名でした。

この本にはシングルCDも含まれており、そこには松下幸之助社長自身の肉声によるお話が約3分ほど聞くことができます。

不況不況と叫ばれているからか、急遽出版されたようです。表紙にも緊急出などと書いてあります。

書いてある内容は、松下幸之助社長自身が講演などで話した内容をそのままテキスト化しているほか、自身による関連著書から不況に関連しそうなものを選び、その対策であったり松下幸之助社長自身の不況に対する捉え方などが書かれています。

約70ページ程度と短いものの、このご時世にとってはありがたい発言なども多々見受けられ、出口の見えない状況に対し、明かりを灯してくれます。

残念なのはCDのほうで、掲載している講演テキストのすべてが収録されているかと思ったら、1つの講演の一部分だけ切り取った内容になっており。この手の講演CDがついた書籍は近年も多々出ているのですが、そのボリュームが乏しかったのは残念でした。

ただ、価格はシングルCDがついた状態でも500円を割り込むという大変お買い得なものとなっています。

社長などの経営者をやっている人はもちろん、経営者を目指す人、経営的観点から物事を捉えたい人などにお薦めです。薄いため、持ち運びもしやすく、電車の中でも気楽に読めるでしょうし、CDは3分ではありますが、それを繰り返し聴くことで、この不況の中での生きざまを考えさせられます。