マネーの拳 11巻(著:三田紀房)
「マネーの拳 11巻」(著:三田紀房)を読みました。
会社運営絡みの漫画です。
この巻では、会社乗っ取りを行おうとしていた商社から直接会社に乗り込んできた人物が会社内を波乱に陥れる話が中心となります。
かといって、意図的に波乱を起こしているわけではなく、商社の人間は自身の能力を最大限に活かして会社の発展のために動いており、ある種素晴らしい人物とも言えなくもありません。
ただ、商社マンとして活躍してきた人間と、比較的のんびりしていても会社が成り立っていた既存の人間とで軋轢が生じ、一波乱が起きてしまったところです。
起業の際の学生の部活動のような会社運営から、まっとうな企業になっていく過程で起こる問題をうまく描いているように感じます。
ベンチャー企業でも、創業にかかわった人が多く辞め、最後には誰が残っているのかよくわからない状況も多々ありますが、それもこうした学生レベルから企業レベルへの社内の変動に嫌気をさしたから、と言えるでしょう。
もっとも、学生レベルだからこそ、面白い発想が生まれるという側面もあるでしょうが。
そういったことを感じさせる巻でした。