チャノユ(著:冬川智子)
「チャノユ! お茶のお稽古、始めました。」(著:冬川智子)を読みました。
お茶、というよりかは、お茶席に関する話。
著者はまったくお茶に関する知識が無い中、編集に言われてやり始めるという経緯。そうした意味では、初心者によるお茶に関する疑問点などをうまく取り上げていると思います。
しかし、その反面、もうちょっとその部分を突っ込んで紹介してくれればいいのに、と思うところが述べられていなかったり、説明が省かれていたりといった事も多く。
振る舞いに関する説明には女性の場合のみ、としか書いておらず、男性との違いなども含めて描けば、と思ったりもしました。
知りすぎていて細かく書きすぎるのも問題でしょうが、初心者すぎていまいち描けていないのも困りもの。
もしこれで、次巻もあるくらいに茶の世界に入っていこうと思っているのであれば、それはそれでよいのですが、編集に言われたからやったという動機のため、その可能性も薄く。
発展性の無さも残念なところです。
しかし、知るきっかけにはなると思います。お茶の世界は礼儀であったり、姿勢であったりの集大成。そうしたことに触れようとすることで、日々の行動等にも活かせると思います。